日時 2020年11月28日土曜日 17:00-19:30
報告者 山内洋美(宮城県仙台西高等学校)
参加者 13名
2020年5月より研究会ではイギリス発祥の学習法「ミステリー」に取り組んでいます。
今回はミステリー教材の具体的な実践と、その開発方法に関する報告でした。
宮城県の気仙沼を対象地域とした「黒い津波とリアス海岸」 (https://doi.org/10.14866/ajg.2019a.0_168)の改訂版について,参加者13名が3つのグループに分かれ,Googleスプレッドシートを用いながらミステリー教材の実践に取り組みました。
今回のミステリーの作成にあたり,山内先生は小さな3つの問いを立て,これに沿ってカードを作成されました。
この3つの問いはSDGsやESDで重視される3要素「環境・社会・経済」に依拠しています。
<小さな問い3つ>
① リアス海岸における津波の被害を軽減するにはどうしたらよいか =環境
② 震災の被害から復興するにはどうしたらよいか =経済
③ 気仙沼の地域性を生かしてどのようにまちづくりを進めたらよいか =社会
また、地域を題材とした教材開発の手法として、地域調査からはじめてどのようにミステリー教材へと落とし込むのか、その方法についても検討されました。
特に地域調査では、地域の環境・社会・経済に関わる特質を見出すところに始まる点がポイントで、この3つの視点がそのままミステリー教材の開発へとつながりうることが指摘されました。
なお,本ミステリーのカードの内容については今後出版予定の書籍に載録予定です。
(山本)