第46回研究会を行いました

・地理システムアプローチで用いられた臨床試験問題の一部を紹介しました

・開発コンパスについてのワークショップを行いました

・ミステリーの教材(開発中)を共有しました

〇「開発コンパス」活用報告

 

研究会において、システムの概念、アプローチ、ツールなどについての理解を進める機会として、開発コンパスの活用についての時間を持ちました。その報告です。

 

・事例のようなアクティビティに際しては、フィードバックの時間をきちんと設定することが大事なることを念頭に置いていたのですが、会の終了時刻に気づいたときは、すでに遅い。

・参加者からのフィードバック、フィードバックを共有するため、用意しておいた書き出し用シートを提示する時間もなかった。

ということで、失敗の記録としてごらんください。

 

テキスト‘Development compass rose ~ a consultation pack’(1995)に示される活用例から、予定していたながれは次の3段階なるものの、フィードバック活動が全くできなかった。

 

① ファシリテーターは、

開発コンパスの考え方、そして写真を利用すること、写真を見ての気づきや疑問を書き出してみることを伝える

 

② 参加者は

⇒選んだ写真をもとに気づきを書き出し、気づきをフィードバックする

 

⓷ フィードバック活動(全体で)

⇒フィードバックされたことを、模造紙や黒板などに書き出す

⇒書き出されたことをコンパスの磁針にふりわける

⇒振り分けが容易なこと、境界付近、いくつもの境界にわたることなど

⇒開発コンパスに振り分けられた結果について、当該テーマに関する、気づきを共有する。違いについての気づきよりも、まず共通しての気づきに注目すること。

⇒当該テーマに関して、参加者それぞれの理解のありよう(どのような仮定、前提をもとに)を出し合い、共有できるところ、他者からの気づきをだしあう。

 

*自分なりのいいわけ

・当日の状況に合わせての時間の配分をしなかったことが失敗の最大の要因

・説明に時間の取りすぎ⇒ただし、開発コンパスは基本的に4方向の羅針盤です。コンパスの利用にあたっては、目的地を決める場合、4方向のどれを選ぶかが基本。しかしながら、地域開発や、持続的な開発といったテーマは、4方向のバランスが前提となるでしょう。コンパスの基本的な使い方に留意することを伝えること。

当日用意したテキストにはコンパスの誤った使い方の例が示されています。

 

・2~3人のグループ、資料としての写真もグループに一枚とすればフィードバックの時間がとれたかも

 

・あらかじめ用意していったフィードバック書き出しのための模造紙、開発コンパスシート、最初に提示すればよかった…などなど、思い出せば、いろいろ気づきが出てくるものです。

(梅村)

図:Scott Sinclair, Catherine Mcfarlane, Andrew Simons, Development Education Centre 1995. Development Compass Rose Consultation Pack. 11.